エンター・ザ・ボイド【2009/フランス映画】あらすじ・レビュー「幻想的な東京を舞台にしたサイケデリックな映画」
感想
この映画は最初から最後まで生々しく、そしてサイケデリックだ。嬉しい事にこのフランス映画の舞台は東京。監督ガスパー・ノエが独特の世界観で東京の街を描く。
ネオン、薬物、ナイトクラブ、テクノ。
この全てが折り重なり、映画の中で東京が出来上がっていく。最高にダークに。主人公はフランス人のドラッグディーラー。ディーラー仲間とクラブ『The Void』に行った彼は警察に撃ち殺される。
しかし、死んでしまった彼の魂は東京の街に残ってしまう。過去、現在、そして未来をさまよう彼の魂は愛する妹の生き様を傍観する事になる。
この現代的な映画は昔から問われ続けてきた質問を視聴者に突きつける。
『死の後に、何が待っているのか?』
独創的なネオンの映像で、暗い世界を描く事に成功した監督に拍手。最高に特徴的で、忘れられない一作。
75/100点。
注意:薬物使用、売春、グロいシーンがおおいので苦手な方はお気をつけて。
トレイラー
ジャンル:ドラマ
ムード:パワフル、サイケデリック、どんより、スピリチュアル
テーマ:東京、ドラッグ、死、愛
あらすじ
東京にやって来たオスカー(ナサニエル・ブラウン)とリンダ(パス・デ・ラ・ウエルタ)の兄妹。しかし、麻薬ディーラーのオスカーは警察に追われ、銃で撃たれてしまう。オスカーの魂は体から離脱し、愛するリンダを追いながら、東京の夜の街をさまよい始めるが……。
シネマトゥデイ (外部リンク)
原題:Enter the void
2009/フランス 上映時間143分
監督・脚本:ギャスパー・ノエ
出演:ナサニエル・ブラウン、パス・デ・ラ・ウエルタ、シリル・ロイ